配筋図から鉄筋表までの一貫連動で、作業時間を「半分以下」に! —30年間現場を支える専用CAD「V-FRC」で、手戻りストレスと計算ミスをゼロへ—

ユーザー事例株式会社国土開発コンサルタント様 配筋図から鉄筋表までの一貫連動で、作業時間を「半分以下」に!

株式会社国土開発コンサルタント様

宮崎県宮崎市に本社を置き、インフラ全般の調査・測量・設計を手がける総合建設コンサルタント、株式会社国土開発コンサルタント様。
同社では上下水道をはじめとする構造物の2次元配筋設計において、当社KTSのRC構造専用配筋図CAD「V-FRC」を約30年にわたり活用されています。

汎用CADとExcelを併用していた従来の作図・集計作業で発生していた「手戻りの膨大さ」や「計算ミスの不安」をV-FRCの属性連動によっていかに解消し、作業時間を半減させたのか。

今回は、長年V-FRCを活用されているお二人に、導入当時の課題や選定の決め手、現在の活用方法、導入によって感じている効果についてお話を伺いました。
左から 代表取締役 田鍋 貴時 氏  技術部 副部長 有田 勉 氏


汎用CADと手計算の限界――仕様変更時の手戻りは「とんでもない作業」に

同社でCADによる作図業務が始まった初期、配筋図の作成には一般的な汎用CADが使われていました。
しかし、汎用CAD単体での作業は土木配筋の専門機能が不足しており、多くの手作業を伴っていました。

当時は汎用CADで作図し、図面上の寸法を手作業で拾い出した上で、別途Excel等を用いて手計算で加工図や鉄筋表を作成・貼り付けしていました。
作図と集計が連動していないため二重の手間がかかるだけでなく、手計算や手入力による計算ミスの不安もあったと振り返ります。

特に大きな負担となっていたのが、設計変更が発生した際の修正作業です。

「汎用CADで作図してExcelで鉄筋表を起こしている時に、『かぶりを変えよう』『鉄筋の本数を変えよう』となると、配筋図も加工図も鉄筋表もすべて個別に修正しなければならず、とんでもない作業が発生していました」と当時の作業について振り返ります。

さらに、発注機関(国土交通省や農林水産省など)によって配筋の基準(芯かぶり/純かぶり、主筋・配力筋の配置順、ラップ長など)が異なり、それぞれの基準に応じた細かな作図調整や計算の修正が必要だったとのこと。
こうした基準の違いへの対応も、当時の作業を複雑にしていた要因の一つだったようです。


1996年、作図から鉄筋表まで一括処理できる「配筋専用CAD」を選択

同社が配筋専用CAD「V-FRC」を導入したのは、平成8年(1996年)頃のことです。
社内でCADによる製図作業が本格化し始めた時期であり、汎用CADだけでは配筋業務の精度と効率を維持することが難しいと判断されたことがきっかけでした。

導入にあたっては、配筋に特化した専門システムである「V-FRC」を選択しました。
当時、同時にリリースした汎用CAD「V-nas」の機能も網羅されていることはもちろん、選定の最大の決め手となったのは、「配筋図の作図にとどまらず、加工図を起こし、鉄筋表まで自動生成・連動できる専門機能」を有していた点です。

作図から数量集計までを一貫して処理できる仕組みが、手計算の手間とミスを解消する決定打となりました。


加工図・鉄筋表の自動生成から、防護柵作図への「裏技活用」まで

現在、同社では上下水道、水路、ボックスカルバート、トンネル等の配筋設計業務にV-FRCを活用しています。

構造図・構造詳細図や構造計算書をもとに、鉄筋径やピッチ、かぶりなどの条件を入力して配筋図を作成。
作図した鉄筋の情報をもとに、加工図や鉄筋表まで自動で生成できるため、それぞれを個別に作成する手間を省くことができます。

また、配筋図・加工図・鉄筋表が連動しているため、設計変更が生じた場合にも変更内容を関連するデータへ反映しやすく、修正や数量確認をスムーズに行える点も大きなメリットだといいます。
作成した鉄筋表データはExcel等に貼り付けて整理し、発注者の指定に応じた形式で納品成果物として活用されています。

さらに同社では、こうした基本的な配筋作図にとどまらず、V-FRCの機能を応用した、ご担当者いわく「裏技」的な使い方もされています。

その一例が、防護柵やガードレールなどの付属物の作図です。
汎用CADでは一つひとつ複写・配置する必要がある作業も、V-FRCの等間隔に配置できる機能を応用することで、まとめて作図でき、配置の変更にも対応しやすくなります。
繰り返し作業や修正の手間を減らせるため、配筋以外の作図でも効率化につながっているとのことです。

また、既存図面や他CADで作成された図面を活用する際には「加工図認識機能」を使用し、図面上の鉄筋形状をV-FRCに認識させて鉄筋表へ連動させるなど、業務や図面に応じて機能を柔軟に使い分けています。


作業時間を「半分以下」に短縮。連動性がもたらす「圧倒的な安心感」

V-FRCの導入により、同社では作業時間と品質の両面で、その効果を実感されているといいます。

作業時間を「半分以下」に省力化

汎用CADで作図し、手計算で寸法を拾ってExcelで鉄筋表を作成・貼り付けしていた従来手法と比較して、担当技術者はその効果を実感を込めて語ります。

「(汎用CADとExcelで)書いて寸法をあげて表を貼り付けてってなると、多分倍以上の時間がかかると思います」と、配筋図・加工図・鉄筋表を一連の流れで処理できることにより、大きな省力化を実感されているようです。

設計変更時の修正作業を大幅に省力化

特に効果を実感されているというのが、設計変更が発生した際の修正作業です。鉄筋本数の変更や構造物のかぶりが変更になった場合でも、V-FRC上で加工図の寸法や数値を修正して再描画するだけで、鉄筋表やトータルの数量までが自動的に一括更新されます。

連動性がもたらす「計算ミスのない安心感」

V-FRCを活用する中で、ご担当者が特に実感されているのが「計算ミスのない安心感」だといいます。

「連動してデータが流れていくので、間違いがないという安心感があります」
属性情報を持ったデータとして配筋図から鉄筋表まで一貫して作業できるため、手計算や転記ミスに伴う人的エラーのリスクを低減できる点を評価されています。

また、国土交通省と農林水産省で異なる基準の違いについても、V-FRC上の設定や数値入力で対応可能となっています。


地域社会を守る技術力と、若い世代への技術継承を目指して

今回の取材には、KTSのV-FRC開発担当者も同席しました。
約30年にわたりV-FRCを活用されてきた技術者の方々から、日々の業務で感じていることや製品へのご意見・ご要望を直接伺う、貴重な機会となりました。

長年にわたり実務の現場でV-FRCを活用されてきたからこそのご意見は、開発側にとっても非常に有益なものです。
今後の製品開発や、より使いやすい製品づくりに活かしていきたいと考えています。

取材の最後に、今後の展望について伺うと、ご担当者は地域に根ざした建設コンサルタントとしての思いを語ってくださいました。

「私たちの仕事は、地域社会に貢献することが大前提です。災害や水害が発生した際にも、迅速にお手伝いができる体制を整えておくことが一番大切だと考えています」

インフラ全般の調査・測量・設計を通じて地域社会を支えるとともに、災害や水害などの有事にも迅速に対応できる体制づくりを大切にする株式会社国土開発コンサルタント様。
長年培ってきた技術と経験を活かしながら、これからも地域の安全・安心を支える存在として、その役割を担っていきます。